●はじめに


このHPは、落合莞爾氏の『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』に関する私なりの理解をまとめたものです。
私とこの本との出会いは、まったく偶然でした。私は、当時、浮世絵や日本画には興味があり、よく美術館には通っていましたが、特に佐伯祐三に興味があった訳ではありません。名前を聞いたことはあるものの、作品は埼玉県立美術館にある1点くらいしか見た事がないほどでした。
しかし、「何でも鑑定団」の中島誠之助氏の書いた『骨董の真贋』に、この佐伯祐三の真贋事件の事が載っており、そういう事件のあったことは知っていました。たまたま本屋でこの本を見つけた時も、「2,500円か...、ちょっと高いな〜」と思いましたが、読みたい本がなかったので、しかたなく(笑)買いました。
しかし、読み初めていくうちにどんどん引き込まれて行きました。まるで、上等な推理小説を読むように先の展開が待ち遠しくページをめくる私がいました。それから、私は何回この本を読み返したか分かりません。充分に元はとっているはずです。(笑)
この本と出会ってから、私は佐伯祐三や洋画に興味を持ち、さらには陶磁器の魅力にもはまり込んでしまいました。また、大正から昭和の日本史を再度勉強する事となりました。そういう意味で、この本は1冊で3度おいしい教育的な本と言えます。(^ ^)
特に、私は、佐伯祐三本人よりも佐伯祐三のパトロンであった吉薗周蔵氏の魅力に、はまり込んでしまいました。今まで存在さえ知られなかったこの人物が大正、昭和の裏舞台で活躍していた事を知り、もっと吉薗氏について知りたいと思いました。そして、同時にこの人物をもっとみんなに知ってもらいたいと思うようになりました。
その意味で、このHPは佐伯祐三の真贋事件よりも吉薗周蔵氏を知ってもらう事が目的と言えるかも知れません。


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