1.吉薗周蔵氏の文章への疑惑
最初に掲載されているのは、佐伯祐三宛の吉薗周蔵の文章で写真版の説明によれば、ペン書きで ブルーブラックのインクで書かれているという。 この書簡の大意は、吉薗が佐伯に対して、好きな食事をとり気楽にしているのが身体によいというもので、本文は17行で165字、そのうち漢字が51字・片仮名が96字・平仮名が18字である。 この書簡にはいくつか不審な箇所がある。
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●当用漢字ができるまでの経緯
新字体の生まれる経緯に関して、「異字体の世界」小池和夫著 を参考に調べてみました。
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●当時の書簡での検証
1)佐伯祐三書簡の『気』の使用
2)芹沢光治良手記の『仏』の使用
3)小林報告書の指摘
2.吉薗正樹氏への疑惑に関して
また、筆跡という点で興味深い事実がある。 一枚の葉書のコピーが私の手許にあるが、この葉書は吉薗明子の現在の夫・正樹が書いたもので、前述した吉薗周蔵の書簡と同じ文字同士を照合させると、その筆跡は紛れもなく同一人物である。 |
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